はじめに — “何でもOK”ではない、特定技能の業種の線引き
日本では、深刻な人手不足を背景に、外国人材を「即戦力」として受け入れるための在留資格「特定技能」が設けられています。ただし、「どの企業でも外国人を雇える」というわけではなく、制度上、どの業種(分野)が対象かが明確に定められています。そのため、自社の業種が対象かどうかを誤って判断すると、そもそも受け入れできないという事態になりかねません。
以下で、最新の制度内容にもとづき、「受け入れ可能業種」「受け入れ対象外となる可能性が高い業種」の観点を整理します。
特定技能で外国人を雇用できる業種(分野)
在留資格「特定技能」制度の概要
日本では人手不足が深刻な特定の産業分野において、専門的な知識・技能を有する外国人材を受け入れるために在留資格「特定技能」が設けられています。在留資格「特定技能」では、許可された特定産業分野(業種)に限定して外国人を雇用することができます。
特定技能で雇用できる業種(分野)一覧
※出入国在留管理庁・外務省・JITCO 等の最新情報に基づく情報です(2025 年時点)。
特定技能で外国人を雇用できる業種は以下 16 分野(業種) です。
- 介護
- ビルクリーニング
- 工業製品製造業
- 建設
- 造船・舶用工業
- 自動車整備
- 航空
- 宿泊
- 自動車運送業
- 鉄道
- 農業
- 漁業
- 飲食料品製造業
- 外食業
- 林業
- 木材産業
上記の列挙は外務省や JITCO(特定技能制度ガイド)など公的情報に掲載されている「特定技能の対象 16 分野」です。
特定技能 1 号と 2 号の対象区分の違い
在留資格「特定技能」は 1 号と 2 号 に区分され、それぞれ対象分野や受入れ条件が異なります。
特定技能 1 号
✔ 16 分野すべてで受入れ可能
(介護、建設、宿泊など幅広い分野)
✔ 技能・日本語試験に合格することが必須
※ 宿泊、ビルクリーニング、農業、鉄道、自動車運送業など 全て対象。
特定技能 2 号
✔ 限られた分野のみ受入れ可
✔ より高度な熟練技能者向け
✔ 受入れ可能分野は拡大されているものの、業種によって範囲が異なるため注意が必要
どの業種でも雇用できる?
❌ いいえ。特定技能が認められるのは上記 16 分野のみです。
それ以外の業種(例:一般事務、営業、専門職など)は、特定技能在留資格では対象にならず、別の在留資格(技術・人文知識・国際業務など)の要件を満たす必要があります。
対象外の業種では『特定技能』としての申請は認められません。他の在留資格の適用可否は、別途検討が必要です。
まとめ
✔ 特定技能で雇用できる業種は制度で明確に定められており、16 分野しかない。
✔ 特定技能 1 号は 16 分野全てで受入れ可能。
✔ 特定技能 2 号はより限定され、分野ごとに受入れ可否や条件が異なる。
✔ 対象外の業種で申請しようとすると、制度上そもそも在留資格が認められない可能性がある。
受け入れにあたっては技能要件・日本語要件・支援体制の整備が必要となるため、制度導入を検討するなら行政書士など専門家による確認がお勧めです。
小原行政書士事務所では、在留資格の取得・変更・更新手続きといった外国人に係る申請や外国人雇用に関するサービスを取り扱っております。
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