育成就労制度に関する政府の公式説明について

育成就労制度に関する政府の公式説明について

はじめに

従来の技能実習制度を発展的に解消し、新たな制度として「育成就労制度」を創設する法改正が行われました。改正された関連法は、主に出入国管理及び難民認定法等の一部を改正する法律であり、育成就労制度の創設等が盛り込まれています。令和9年度(2027年度)4月1日施行が予定されていますが、詳細な省令や運用基準は現在検討段階です。なお、育成就労制度は技能実習制度の枠組みを見直し、人材育成と人材確保を目的とする制度として位置づけられています。

本記事では、直近の報道内容を含めつつ、政府が公式に示している情報を整理し、育成就労制度の概要や現時点で分かっているポイントを解説します。


育成就労制度とは

育成就労制度は、現在の技能実習制度を廃止し、その枠組みを改めた新たな制度です。目的は、外国人を単なる労働力としてではなく、一定の技能水準まで育成しながら就労機会を提供することにあります。制度施行後は、外国人労働者が育成段階として3年程度就労し、その後技能水準が一定以上であれば「特定技能」などへ移行する道筋を想定しています。

育成就労制度は、人材育成と人材確保を同時に実現することを目指す仕組みであり、特定技能制度などと段階的に連携する可能性が示されています。


直近の報道で示された政府方針案

2025年12月23日の報道によれば、政府は有識者会議で育成就労制度の受け入れ人数の上限案を初めて示しました。報道では、2027年度から開始される育成就労制度について、2028年度末までに最大約42万6千人の受け入れを想定しているというものです。これは、同時期に想定される「特定技能制度」の受け入れ分と合わせると約123万人になるとされています。政府としては、育成段階で一定の技能を身に付けた方を特定技能制度へ移行させる仕組みを想定している点が報道されています。

このような受け入れ人数の上限案は政府が公表した素案段階のものであり、今後変更の可能性がありますが、育成就労制度に関する行政上の検討が進んでいることを示しています。


現時点の制度の公式枠組み

法令と施行時期

育成就労制度は、2024年6月に関連法が成立し、技能実習制度を発展的に解消する形で制度が創設されることが決定しています。この法律は、技能実習制度を廃止し、特定技能への移行を前提とした新たな在留資格を設けるものです。現時点では、令和9年(2027年)4月1日施行予定となっています。

ただし、具体的な運用ルールや詳細な要件については、基本方針や運用基準等が省令レベルで策定されている最中とされており、まだ全てが確定しているわけではありません。


育成就労制度の主なポイント

1. 目的と基本的な考え方

育成就労制度は、「人材育成」と「人材確保」を目的として位置づけられています。技能実習制度は従来、国際協力等の観点から外国人へ技能移転を行う制度とされていましたが、新制度は、人手不足が深刻な産業分野において外国人を労働力として確保しつつ、技能向上を図ることを目指しています

2. 特定技能制度との関係

育成就労制度により一定の技能を身に付けた外国人は、特定技能制度へ移行することが想定されています。具体的には、育成段階で習得した技能を評価し、条件を満たす場合には特定技能へ移行する制度設計が検討されています。

3. 受け入れ上限人数案

報道によれば、2028年度末までの2年間で育成就労制度下の受け入れ上限を約42万6千人とする案が示されています。これは、政府が外国人労働力の受け入れ規模を試算したものとして報じられていますが、制度の最終的な数字は今後変わる可能性があります。


今後の制度検討と注意点

育成就労制度に係る省令や運用基準は現在も検討段階であり、細部の要件(在留期間、転籍・転職の要件、監理体制等)はまだ確定していません。制度施行前に詳細が公表される見込みではあるものの、実務上は最新の情報を常に確認する必要があります。


まとめ

  • 育成就労制度は、技能実習制度を発展的に解消し、人材育成と人材確保を目的とする新たな外国人材受け入れ制度として創設が決定しています。
  • 制度施行は令和9年度(2027年)4月1日を予定しており、詳細な運用基準は今後発表される予定です。
  • 直近の報道では、育成就労制度の受け入れ人数上限案が示されたことが報じられており、政府の検討が進んでいることが伺えます。
  • 現時点では、詳細な要件や運用ルールは省令・告示等で確定していないため、今後の公式情報の確認が不可欠です。

小原行政書士事務所では、在留資格の取得・変更・更新手続きといった外国人に係る申請や外国人雇用に関するサービスを取り扱っております。
具体的なご相談がございましたら、小原行政書士事務所公式ホームページをご確認ください。

▶ 小原行政書士事務所 公式ホームページ
https://office-obara.com/