まず、どの“ルート”で採用するかを決めることが始まり
人手不足の深刻化やグローバル化の進展を背景に、外国人従業員の採用を検討する日本企業は増えています。しかし、「国内ですでに在留している外国人を雇うか」あるいは「国外在住の外国人を招聘するか」によって、準備するべき手続き・確認事項・リスクが大きく異なります。
この違いを理解したうえで、適切な方法を選ぶことが、「採用トラブルを防ぎ、スムーズな雇用を実現する第一歩」です。
なぜ“採用ルートの見極め”が重要なのか
- 外国人を雇用する場合、出入国在留管理庁(入管法上)によって、その人の「在留資格(ビザ)」および「就労の可否」が厳格に規定されています。
- もし雇用主が在留資格を確認せずに外国人を働かせた場合、不法就労助長の罪などの法的リスクが生じる可能性があります。
- また、国外から招聘する場合には、単なる雇用契約とは別に、就労ビザ取得のための手続き――例えば在留資格認定証明書(COE)の交付申請――が必要になります。
- そのため、「どのルートで採用するか」を採用当初に検討・決定しないと、手続き漏れやビザの不適切手配、トラブルに発展しかねません。
国内在住外国人を雇う場合の特徴と注意点
✅ 手続きのハードルが比較的低い
- すでに日本国内に在留している外国人であれば、まず「在留カード」を確認し、許可された在留資格かどうか、就労を認める資格かどうかをチェックする程度でよい場合が多いです。
- 会社が外国人を雇い入れる際には、在留カードまたは旅券で、「就労可能か」「在留期間」「活動範囲」を確認するよう求められています。
⚠️ 注意すべき点
- たとえ「外国人」とだけ見ても、在留資格の種類や「就労可能かどうか」「活動できる範囲」は人によって異なります。たとえば、資格外活動のみ許可された在留資格の人に対して、就労させることはできません。
- 採用前に、在留カードのコピーを取得し、在留資格の種類・期限・就労可否を記録しておくことが重要です。これは、不適切な雇用による法的リスクを防ぐためです。
このように、国内在住の外国人を雇う場合は、比較的スムーズに採用できますが、「在留資格の確認」を怠ると、法令違反となる危険があるため注意が必要です。
海外在住の外国人を招聘・雇用する場合の流れと注意点
国外在住の外国人を雇用するには、国内在住者を採用する以上に手続きが必要です。
主な手続きの流れ
- 企業(日本側)が国外在住者に対して採用オファーを出す。
- 企業が日本国内の出入国在留管理局に対し、「在留資格認定証明書(COE)交付申請」を行う。
- COEが交付されたら、その原本または証明書を外国人に送付し、外国人側が母国の日本大使館/総領事館で就労ビザ(査証)を申請。
- 査証が発給され、日本入国 → 空港で上陸審査 → 入国後、在留カードが交付される。新宿にある外国人のビザ・入管手続きの相談オフィス+2Japan Visa Guide+2
- 雇用契約開始。必要に応じてビザ更新、在留資格の管理。
このプロセス全体は一般的に「1〜3か月程度」とされることが多く、申請内容や混雑状況によってはそれ以上かかる場合があります。外国人キャリアナビ – 外国人の採用支援とキャリア形成をサポート+2株式会社 グローバルヒューマニー・テック -+2
留意すべき点・リスク
- COE申請には、採用企業の「登記事項証明書」「決算報告」「雇用契約書」など、さまざまな書類が必要です。契約内容や企業の財務状況などを詳細に説明する必要があります。株式会社 グローバルヒューマニー・テック -+2shoshi-honma.com+2
- 審査においては、申請内容と実際の職務内容が適合しているかが確認されることが求められます。たとえば「技術・人文知識・国際業務」ビザを申請する場合、学歴・職歴が職務に合致している必要があります。さむらい行政書士法人+1
- COEの交付後、原則3か月以内の入国が求められ、入国延期や辞退の場合は返納手続きが必要なことがあります。外国人採用サポネット | マイナビグローバル+1
- また、COEの交付が必ずしもビザの発給や入国を保証するものではなく、大使館等でのビザ審査で却下される可能性もあります。Visa Japan+1
比較まとめ:どちらの「採用ルート」がどのような企業に向いているか
| 採用ルート | 主な特徴 | 向いている企業の例 |
|---|---|---|
| 国内在住外国人の採用 | ✔︎ 手続きが比較的シンプル ✔︎ 在留カードで就労資格確認できれば雇用可能 | すぐに人手が欲しい、中途採用で柔軟に対応したい |
| 海外在住外国人の招聘・雇用 | ✔︎ 人材の選択肢が広がる ✔︎ 必要なスキルや言語能力などをピンポイントで確保可能 | 特定スキルが必要/将来的な国際展開を見据えた人材配置 |
もちろん、どちらの方法にも「メリット」「デメリット」「留意点」があるため、企業の状況や採用目的によって使い分けることが大切です。
当事務所(行政書士)としてご提供できる支援
- 国内在住外国人を採用する際の在留資格確認のサポート
- COE申請の代行(必要書類の整理、提出、フォロー)
- 雇用契約書や労働条件通知書への「就労資格確保の条件付け」文言の提案(例えば「本契約は在留資格取得・維持を条件とする」など)河野 行政書士 and 事業サポート+1
- ビザ更新・在留資格変更などの手続き支援
これにより、企業様の負担を大きく軽減し、法令遵守を保ったうえで安心して外国人採用を実施できます。
まとめ:「どちらのルートにも一長一短 ― 適切な選択と支援がカギ」
外国人雇用には、「国内在住者を採用」するか、「国外から招聘するか」で、大きく手続きの内容とハードルが異なります。どちらにもメリットとリスクがあるため、企業様が抱えるニーズ・タイミング・人材要件を踏まえて慎重に選ぶ必要があります。
小原行政書士事務所では、在留資格の取得・変更・更新手続きといった外国人に係る申請や外国人雇用に関するサービスを取り扱っております。
具体的なご相談がございましたら、小原行政書士事務所公式ホームページをご確認ください。
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https://office-obara.com/
