技能実習制度における技能検定・技能実習評価試験の概要と受検義務

1. 技能実習制度における試験の役割

技能実習制度は、我が国で開発され培われた技能、技術又は知識の開発途上地域等への移転を図り、その経済発展を担う「人づくり」に寄与することを目的としています。この目的を達成するため、「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(技能実習法)」に基づき、実習生が修得した技能等の習熟度を客観的に評価することが求められています。

2. 試験の種類と体系

技能実習生が受検する試験は、大きく分けて以下の2種類があります。

  • 技能検定 職業能力開発促進法に基づき、働く人々の有する技能を一定の基準により検定し、国として証明する国家検定制度です。
  • 技能実習評価試験 技能検定が整備されていない職種・作業について、厚生労働大臣が認定した試験です。外国人技能実習機構(OTIT)が認定審査等を行っています。

いずれの試験も、原則として「学科試験」と「実技試験」により構成されます。

3. 各実習段階における受検義務

技能実習生には、各実習段階において受検の義務が課せられています。

  • 技能実習1号(1年目) 2号実習へ移行するためには、技能検定「基礎級」またはこれに相当する技能実習評価試験「初級」の受検が必須です。移行には学科・実技の両方に合格する必要があります。
  • 技能実習2号(2・3年目) 3号実習へ移行するためには、技能検定「3級」またはこれに相当する技能実習評価試験「中級」の実技試験に合格する必要があります。また、2号修了時には当該試験の受検が義務付けられています。
  • 技能実習3号(4・5年目) 実習成果の最終確認として、技能検定「2級」またはこれに相当する技能実習評価試験「上級」の実技試験の受検が義務付けられています。

4. 試験不合格時の取り扱いと再受験

技能実習1号から2号への移行時に試験に不合格となった場合、原則として2号への移行は認められません。ただし、地方出入国在留管理局への申請により、再受験を目的とした最長1年間の「特定活動」への在留資格変更、あるいは実習継続のための一定の措置が検討される場合があります。 なお、再受験の機会については、実習実施者や監理団体が適切に確保することが求められています。

5. 実施主体と根拠法令

本制度は以下の法令および機関によって運営・管理されています。

  • 根拠法令:外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律、職業能力開発促進法
  • 実施主体:各都道府県職業能力開発協会、指定試験機関、登録行政庁等
  • 監督機関:出入国在留管理庁、厚生労働省、外国人技能実習機構(OTIT)

6. まとめ

技能実習生にとって、試験の受検と合格は次段階への移行や実習継続に関わる重要な法的要件です。実習実施者(企業)および監理団体は、実習生が計画的に技能を習得し、適切な時期に受検できるよう、試験日程の把握と指導を行う義務があります。


【出典URL一覧】
厚生労働省「技能検定制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/ability_skill/ginoukentei/index.html


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