【2026年1月23日】特定技能・育成就労~分野別運用方針の閣議決定の概要

1. はじめに

2026年1月23日、政府は「特定技能制度」および2027年4月開始予定の新制度「育成就労制度」に関する分野別運用方針を閣議決定しました。 今回の決定は、今後の外国人材受け入れの枠組みを決定づける極めて重要な内容です。行政書士の視点から、特に注目すべき3つのポイントを中心に、最新情報を速報として解説します。

2. 受け入れ上限数の大幅引き上げ(5年間で約123万人)

政府は、2024年度から2028年度末までの5年間における受け入れ上限数を、計1,231,900人に設定することを決定しました。深刻な人手不足に対応するため、従来の枠組みから大幅な上積みが行われています。内訳の詳細は以下の通りです。

  • 特定技能1号:805,700人
  • 育成就労:426,200人 ※育成就労は2027年4月1日開始予定の17分野が対象。

この数値は、国内人材の確保や生産性向上を図ってもなお不足する数値を精査して算出されたものです。

3. 対象分野の拡大:新たに3分野が追加

今回の閣議決定により、特定技能および育成就労の対象となる産業分野に、新たに以下の3分野が追加されました。

  • リネンサプライ
  • 物流倉庫
  • 資源循環(廃棄物の中間処理業など)

これにより、これまで適切な在留資格の取得が難しかった業種においても、外国人材の正規雇用・育成への道が開かれることになります。特定技能は計19分野、育成就労は(自動車運送・航空を除く)計17分野での運用となります。

4. 「秩序ある共生」に向けた厳格化の動き

同日開催された「第2回 外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議」では、制度の適正運用と国民の不安解消に向けた「総合的対応策」も取りまとめられました。主な内容は以下の通りです。

  • 永住・帰化手続きの厳格化:税金や社会保険料の未納防止を徹底し、公的義務を果たさない場合の在留資格の見直し方針が示されました。
  • 日本語学習支援の強化:日本での生活・就労に不可欠な日本語能力の向上を目的としたプログラムが創設されます。
  • 監理支援機関の要件厳格化:不適切な受け入れ機関を排除するため、現行の監理団体より厳しい基準を持つ「監理支援機関」への移行・審査が強化されます。

5. 企業が今準備すべきこと

今回の決定により、2027年の「育成就労」開始に向けたロードマップが明確になりました。 特に新設される「資源循環」や「物流倉庫」などの分野では、制度開始に合わせてスムーズに受け入れを開始できるよう、今から社内体制の整備や監理支援機関の選定を進める必要があります。

6. おわりに(まとめ)

2026年1月23日の閣議決定は、受け入れ数の拡大(123万人)と、対象分野の追加(リネン・物流・資源循環)、そして適正運用のためのルール厳格化をセットにしたものです。新制度への円滑な移行には、正確な情報の把握と早期の準備が不可欠です。


小原行政書士事務所では、外国人の在留資格申請や外国人雇用手続きに特化した専門サイトを開設しています。
制度の確認やご相談を検討されている方は、下記専門サイトをご参照ください。

▶ 札幌の在留資格・外国人雇用手続き専門サイト
https://office-obara.com/foreign/