在留資格の管理を怠らないためにー行政書士が解説

外国人の在留資格(Status of Residence)の管理は、本人任せにするだけでは十分とは言えません。在留資格は、入国後の活動内容・在留期間・在留資格の区分などが法令に基づいて細かく定められており、教育機関や雇用企業にも関与義務や管理の要請があるためです。


在留管理とは何か【制度の概要】

在留管理とは、外国人が日本に滞在・活動する際に遵守すべき在留資格の範囲・在留期間等の確認・更新・変更等を適正に行い、法令違反を回避することを意味します。外国人が日本で就学・就労するには、在留資格ごとに活動や就労制限などが定められており、入管法(出入国管理及び難民認定法)が枠組みとなっています。

  • 在留資格:活動内容に応じたカテゴリ(例:留学、就労系資格など)
  • 在留期間:在留資格ごとに許可された滞在期間
  • 活動内容:資格ごとに可能な活動(就労制限、学業専念義務等)

これらは、外国人本人だけでなく、受入れ側(学校・企業)が関与すべき部分も多く存在します。


在留管理に関する法令上の位置づけ【公式根拠】

出入国管理及び難民認定法は、外国人の在留資格・在留期間・活動内容といった在留管理に関する基本的な枠組みを定めています。これに基づき、出入国在留管理庁は在留資格ごとの許可・更新や変更などを取り扱います。

なお、在留資格認定証明書(Certificate of Eligibility:COE)や在留資格変更・更新許可申請等の手続は、本人または代理人として教育機関等が申請することが一般的です。


日本語学校における在留管理上の注意点

受入れ・申請手続きにおける関与

日本語学校等で「留学」資格の外国人を受け入れる場合、通常、学校等が在留資格認定証明書交付申請や在留資格変更許可申請に代理として関与します。多くのケースで学校側が申請手続きを代行し、必要書類を準備します。

在籍管理と届け出

日本語教育機関が法務省告示校として認められている場合、留学生の退学等の重要な事由が生じた際に、所定の報告を入国管理局等へ行うことが求められています。これは、在留資格に直結する在籍状況を把握するためです。


外国人を雇用する企業における在留管理上の注意点

就労内容と在留資格の適合

外国人を雇用する場合、当該外国人の在留資格とその在留資格で可能な活動内容(就労の範囲・時間等)を把握し、業務内容がそれに適合するかの確認が必要です。

在留期間・更新管理

雇用契約期間内であっても、在留資格の在留期間が更新されていない場合は、継続的な就労が法令により制限される可能性があります。企業は、在留期間の更新時期等を把握し、本人だけに任せず管理する姿勢が求められます。


「本人任せ」が問題となるケースと、ならないケース

一般的に問題となるケース

  • 在留資格に適合しない活動内容で就労していた場合
  • 在留期限に余裕があると思い込み、期限切れ状態で活動が継続された場合
  • 変更すべき在留資格変更申請が行われず、資格外活動が行われた場合

これらは在留資格違反や不法就労・不法滞在と認定されるリスクがあります。

関係機関の関与の線引き

本人任せにせず教育機関・企業が確認するのは、法令上明確な義務がある範囲と、法令上の明示がないものがあります。前者については関与義務がある一方で、後者については実務上の推奨として位置づけられることが一般的です。


まとめ

在留資格の管理は単に外国人本人任せにするだけでは法令遵守・適法な在留維持を確保するうえで不十分です。日本語学校・企業担当者は、在留資格の基本的な枠組み・届出・更新等を正確に把握し、本人と連携して適正に管理することが重要です。行政機関が公表する情報を参照し、不安がある場合は専門家に相談してください。


小原行政書士事務所では、外国人の在留資格申請や外国人雇用手続きに特化した専門サイトを開設しています。
制度の確認やご相談を検討されている方は、下記専門サイトをご参照ください。

▶ 札幌の在留資格・外国人雇用手続き専門サイト
https://office-obara.com/foreign/