外国人が突然退職を申し出た場合に、登録支援機関が最初に確認すべき基本事項

1.制度・テーマの概要

登録支援機関の役割は、特定技能外国人が日本で安定して活動できるよう、支援計画に基づいて生活・就労・社会生活に関する支援を提供することです。登録支援機関は、支援計画の実施に関する責任を負い、支援の適正な実施状況について定期的な報告が必要とされています。

「突然辞めたい」という意思表示は、単なる意思の表明に留まらず、在留資格や雇用契約・届出義務に関わる重要な局面です。そのため、冷静に事実確認を進める必要があります。


2.根拠となる法令・公式情報

出入国在留管理及び難民認定法(入管法)に基づき、特定技能外国人と受入れ機関(所属機関)との間の雇用契約状況等は、地方出入国在留管理局に対して届け出が必要です。届出には、活動状況変更や契約終了の届出などが含まれています。

この種の届出義務は、外国人の在留資格を適正に管理するために定められており、契約終了後14日以内に提出する必要があるとされています。法務省


3.登録支援機関が最初に確認すべき事項

(1)本人の意思表示の内容と経緯

最初に確認すべきは、本人の「辞めたい」という意思表示がどのような背景によるものかです。

  • 本当に雇用契約を終了する意図なのか
  • 一時的な感情・コミュニケーション不足によるものではないか
  • 言語理解のズレがないか

こうした点を丁寧に確認することが必要です。

(2)雇用契約・就労状況の整理

雇用契約の内容を確認し、契約期間や契約終了条件、既に生じている問題点の有無を整理します。契約内容によってどのような手続きが必要なのかが変わります。

(3)在留資格への影響

特定技能外国人の場合、雇用契約終了はそのまま在留資格の活動条件に影響する可能性があります。
退職後、次の就職先が決まっていない場合でも在留資格は有効であることが一般的ですが、所属機関側で必要な届出や支援の実施について確認が必要です。


4.実務上の注意点

(1)判定主体は入管管理当局

登録支援機関が最終的な判断を下す立場にあるわけではありません。本人の意思や状況を整理し、必要に応じて所管の地方出入国在留管理局の指導を仰ぐことが重要です。

(2)届出義務の確認

特定技能外国人の雇用契約の終了や活動状況の変化には、所属機関としての届出義務があります。特に「特定技能雇用契約の終了に係る届出」等の提出期限が定められており、漏れや遅延がないように注意する必要があります。

(3)感情面と事実確認の分離

突然の申し出は感情面の影響がある場合もあるため、事実関係と感情的な部分を切り分け、客観的な事実を優先して整理します。


まとめ

外国人が突然退職を申し出た場合、登録支援機関はまず以下を丁寧に確認することが重要です。

  • 本人の意思の真意と背景
  • 雇用契約や届出義務の有無
  • 在留資格に与える影響と必要な情報整理

登録支援機関は、事実関係を整理し、関係法令・届出義務を踏まえながら、所管の地方出入国在留管理局の確認を得つつ対応することが基本となります。


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