在留資格申請における「理由書」は、申請書に添付する補足資料として重要な役割を果たすことがあります。法令上必ず提出しなければならない書類と明記されていない場合でも、審査担当者に申請内容の背景や意図を理解してもらううえで有効です。
1. 理由書とは何か(概要)
理由書とは、申請者本人または関係者が「なぜこの在留資格を申請するのか」を書面で説明する文書です。
- 在留資格の取得・変更・更新、永住許可申請など、申請内容によって提出が求められる場合があります。
- これは、申請書本体だけでは伝わりにくい事情や背景を明らかにする補足資料として機能します。
法令上、すべての在留資格申請で理由書の提出が義務づけられているわけではありませんが、永住許可申請では提出が求められています。
2. 理由書に関する法令・公式情報の位置付け
出入国在留管理庁(出入国在留管理庁)の公式ページにおいて、理由書の提出が明示的に指定されているのは、たとえば 永住許可申請 の場合です。
- 永住許可申請では申請書類に「理由書」を添付する必要があり、その内容は自由形式で記載できます。
- 日本語以外で記載する場合は翻訳文も必要です。
一方で、変更許可申請や在留期間更新許可申請の案内ページには、窓口に来られない事情を説明するための理由書(参考様式)について記載がありますが、必須とは明記されていません。
3. 理由書に記載する主な内容
理由書に記載する内容は、申請の種類や個別事情に応じて異なりますが、一般的には以下のようなポイントを押さえます。
3-1. 申請の背景・目的
- なぜ当該在留資格が必要なのか
- 日本でどのような活動を行う予定か(例:就労内容、学習計画、生活基盤の状況)
例として永住許可申請の理由書では、日本での生活の経緯・職歴・家族関係・社会貢献の状況などを説明することが一般的です。
3-2. 在留資格要件との関係
- 現在の在留資格での活動内容が、申請する資格にどう結びつくのか
- 申請資格の要件を満たしていることがわかる事実
就労系の在留資格の場合、申請者の経歴・スキル・仕事内容と在留資格の要件が合致する理由を分かりやすく書くことが必要とされるケースがあります。
3-3. 補足説明が必要な事情
- 疑義が生じやすい事柄(例:空白期間、職歴の整合性、家族事情など)
- 他の提出書類では説明が難しい申請者個別の事情
理由書は「補足資料」であるため、客観的な説明・事実の整理に重点を置き、主観的な感情表現や冗長な内容を避けることが望ましいとされています。
4. 実務上の注意点
4-1. 正確性と整合性
理由書に記載する内容は、他の提出書類(履歴書、雇用契約書、経歴証明など)との整合性を保つ必要があります。矛盾した内容は審査の混乱を招くおそれがあります。
4-2. 読みやすさ・明瞭さ
審査官は多くの申請書を扱うため、専門用語や長文になりすぎないように簡潔に整理された文章で説明することがポイントです。
4-3. 提出の有無とタイミング
理由書が必須と明記されている場合(例:永住許可申請)には提出が必要です。
一方でその他の申請(変更・更新等)では、出入国在留管理庁の案内に理由書が明示されていない場合でも、必要に応じて補足資料として任意提出されることがあります。
5. 理由書作成を検討する際の相談先
理由書は申請内容や個別事情によって内容が大きく異なるため、必要に応じて 専門家(行政書士など)に相談 することも検討されます。実務経験のある専門家は、審査官がどのような情報を重視するかを理解した上でアドバイスすることが可能です。
まとめ
- 在留資格申請時の理由書は、申請内容の背景・目的・要件との関係性を説明する補足資料として重要な役割を果たします。
- 法令上必ず提出が必要とされるのは永住許可申請で、その他の在留資格申請では任意提出となる場合が多いです。
- 記載内容は申請の種類や個別状況に応じて整理し、正確性と整合性を重視した説明が求められます。
- 疑問点や個別事情がある場合は、公式情報や専門家に確認することが重要です。
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