1.指定書の概要
「指定書」とは、主に特定の在留資格を持つ外国人に対して、出入国在留管理庁が在留資格の活動内容・条件を明示するために交付する文書です。通常、パスポートに添付される小さな紙の文書であり、例えば就労が認められる範囲や雇用先などが記載されます。
指定書は、すべての在留資格で発行されるものではなく、特に以下のような在留資格で発行されることが一般的です。
- 「特定活動」
- 「特定技能」
- 「高度専門職」(一定の区分)
これらは、活動内容が多岐にわたり、在留カードだけでは活動範囲が明確にならないケースがあるため、指定書で詳細を示す仕組みとなっています。
2.在留資格変更・更新と指定書の関係
指定書に関しては、在留資格変更許可申請や在留期間更新許可申請との区別を正しく理解することが実務上重要です。
● 在留資格変更許可申請との関係
例えば、「特定技能」で外国人が転職する場合や、「特定活動」で認められた活動内容を変更する場合には、単に在留期間を更新するだけではなく、在留資格自体の内容や指定書の記載内容が変わるため、
→ 入管への在留資格変更許可申請が必要になります。
これは、指定書が「○○会社で△△の活動をする」という個別条件を明示しているため、新しい就労先や活動内容に変更がある場合には、新たな指定書の交付を得る必要があるという仕組みです。
● 在留期間更新許可申請との関係
一方、現在の活動内容や就労先を変えずに同じ内容で継続して活動する場合には、在留資格自体を変更する必要はなく、在留期間更新許可申請を行います。
この場合、指定書の記載内容に変更がない限り、新たな指定書の発行は通常不要ですが、指定書の内容や有効性を常に確認することが重要です。
3.指定書で確認すべき主なポイント
指定書の記載内容には、以下のような実務上の確認ポイントがあります。
● 就労可能な範囲・業務内容
- 特定技能の場合、就労可能な業種や業務区分が記載されていることが多く、在留カードだけでは判断できない詳細が示されています。
● 雇用先・契約機関の情報
- 在留資格によっては、特定の企業や団体との関係が指定されていることがあります。これが変更になる場合には、在留資格変更申請が必要です。
● 活動制限の有無
- 「特定活動」では、活動内容が個々人で異なり、就労の可否や範囲が指定書で定められています。活動可能な内容を誤解すると、不法就労のリスクがあります。
4.指定書確認の実務上の注意点
実務上、特に企業が外国人を雇用する際などには、以下の点に注意してください。
✔ 在留カードと合わせて指定書を確認する
在留カードには在留資格や在留期間が記載されますが、活動内容や制限を確認するためには指定書の記載を確認する必要がある場合があります。
✔ 変更が生じる場合は入管申請が必要
転職や活動内容の変更があるとき、単なる在留期間更新だけではなく、在留資格変更許可申請が必要になる場合があります。
✔ 紛失・未携帯に注意
指定書を紛失していると、活動内容の確認が困難になり、就労可能かどうか判断できません。紛失した場合の再発行については、入管に問い合わせが必要ですが、必ずしも簡単に再発行されるとは限りません。公式な基準は確認できません。
まとめ
「指定書」は、特定活動・特定技能・高度専門職などの在留資格について、具体的な活動内容・条件を示す重要な書類です。特に就労制限がある場合、在留カードだけでは判断できない情報が記載されます。
指定書の内容に変更が伴うような転職や活動変更の場合は、在留資格変更許可申請が必要となり、単に在留期間を更新するだけでは足りないケースもあります。反対に、同一の活動内容・雇用先で継続する場合は、在留期間更新許可申請が適切な手続きです。
制度運用は変更される可能性があるため、最新の公式情報や専門家への確認が重要です。
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